
行政書士の岡本昭義です。
≪私の経営している会社の株式が、全て私の母親所有≫
【事 例】
①家族構成は、父、母親・長男・二男・長女の5人家族とします。
長男以下全て結婚しており、それぞれ子供もいます。
②父は、すでに死亡しました。
③長男は、父が経営していた会社を受ぎ、代表取締役となっています。
④会社の株式3000株は、すべて母親が取得(父親から相続)しています。
⑤二男・長女は、それぞれ別の仕事をし、長男の会社には無関係です。
≪疑問点≫
この状況で母親が死亡した場合、現在所有している株式はどうなるでしょうか?
≪対応策など≫
★法定相続した場合、相続人3人に均等に相続される事になります。
★長男1000株・二男1000株・長女1000株。
★長男は過半数の株式を取得出来ない状況になりますから、
もし相続において兄弟姉妹でトラブルになった場合、
代表取締役である長男は円滑な会社運営が出来ない事になりかねません。
★このような場合に備え、ぜひ母親は、遺言〈公正証書遺言〉で、
例えば長男に会社の株式全部を相続させる旨の遺言を作成される事を
お勧めいたしたいと思います。
★さらに、株式の一部を黄金株(拒否権付株式)に変更しておいて、
その株式については長男に相続させる内容の遺言書にしておけば、
会社の重要な決定事項という万が一の時に、長男は拒否権を発動することが出来るので、
経営権が維持され安心です。
また、議決権について株主ごとに異なる取り扱いができるよう、
会社の定款の変更も検討しておくべきと言えます。
★株式を相続しない二男と長女には、
株式以外の遺産を分け与えるなどの対策が必要となります。
相続人には法定相続分の1/2に相当する遺産を相続する権利
(これを「遺留分」といいます)があるからです。
確実に事業承継ができるよう、ぜひ専門家による万全の対策をしてください。
執筆:行政書士 岡本 昭義