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事業承継と知的財産権
2016年10月1日

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弁理士の本田 史樹です。

1. はじめに

事業承継をされた場合、特許権等の知的財産権がどのように取り扱われるか、

何か手続きが必要なのか、注意しなければならないこととかあるのか、

といった疑問があると思います。

そこで、今回は、事業承継をされた場合の特許権等の知的財産権の取扱い等について

ご説明したいと思います。

2. 特許権、実用新案権、意匠権及び商標権の事業承継について

通常、特許権等の知的財産権は、企業つまり法人が所有していることが多いと思います。

ここでは特許権等の知的財産権が個人所有ではなく、

企業(法人)が所有している場合についてご説明したいと思います。

社長交代等の事業承継であれば名義変更等も必要なく、特に大きな問題はありませんが、

会社の合併等により特許出願人及び特許権者等が変更される場合は、以下の手続きが必要になります。

 

① 特許出願中の場合

合併等の一般承継に係る特許出願中の特許を受ける権利の承継は、

特許庁に出願人名義変更届を提出しなくても効力を生じますが(特34条4項)、

できるだけ早く特許庁に出願人名義変更届を提出する必要があります(同5項)。

出願人名義変更届を特許庁に提出する場合、「権利の承継を証明する書面」も提出する必要があります

「権利の承継を証明する書面」は、売買、贈与等によるときは「譲渡証書(譲渡契約書)」等、

相続によるときは「戸籍の謄本」及び「住民票」等、

法人の合併によるときは「登記事項証明書」等 となります(特許登録令35条)。

実用新案権、意匠権及び商標権に係る出願の場合も同様です。

 

② 権利化後特許権者が変更される場合

特許権者が変更される場合は、特許権移転登録申請書を特許庁に提出する必要があります。

移転登録申請は、原則として、登録権利者(譲受人)と登録義務者(譲渡人)とが共同して

申請をする必要があります(特許登録令18条)。

しかし、判決又は相続その他の一般承継による登録の場合は、

登録権利者(譲受人)単独で申請することができます(同20条)。

なお、移転登録申請には、譲渡契約書等の「登録の原因を証明する書面」を

提出する必要があります(同29条1項1号)。

「登録の原因を証明する書面」は、譲渡証書(譲渡契約書)等となりますが、

登録の原因が相続その他の一般承継である場合は、戸籍又は住民票の謄本又は抄本、

登記事項証明書その他当該事実を証明することができる書面となります(同35条)。

実用新案権、意匠権及び商標権の場合も同様です。

なお、譲渡契約書には印紙税法に基づく印紙を貼る必要がありますのでご注意下さい。

出願段階の「特許を受ける権利」の譲渡契約書の場合は、印紙は不要です。

また、移転登録申請の際、登録免許税法に基づく費用を納付する必要がありますのでご注意ください。

実用新案権、意匠権及び商標権の場合も同様です。

          執筆:弁理士   本田 史樹

カテゴリ:01-事業承継について
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